小樽インセクト工芸社                             ホタルの飼育方法


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C


上陸装置(蛹床)の作り方


C ー 1



上陸装置の基本的な考え方




上 陸 装 置 基 本 図





上陸装置の基本図をもとに作成した上陸装置



上陸装置とは


 ★ 水槽部は上陸行動までの一時的な生息場所と蛹床砂材えの 水分の補給
    を行っております.装置内に占める面積はわずかですが大変重要な部分
    です。

 ★ 上陸補助部は蛹床砂材が水槽部に流れ込まないいようにする ための
    仕切り材です。

 ★ 上陸部(蛹床部)は上陸した終令幼虫が蛹室(土繭)を作る最も 重要な.
    かつデリケートさが要求される部分です。

 ★ 蛹床砂の材質には次のような性質が求められます。

 @ 水はけ・保水性及び吸水性が良い事。

 A 土中に適度な空気層をもっている事。

 B 長期間使用してもカビや草が生えたりしない事(土壌殺菌性がある事)。

 C 虫なども発生しない事。

 D 水槽部の水に悪影響を与えない事。

 ★ 羽化率の良し悪しは終令幼虫の成長度(飼育状態)と蛹床砂材によって
    左右されていると言っても過言でないと思います。

 ★ 上記の通り上陸装置に求められる条件は非常に大きいと思われます。



   上陸装置構成部材内容

 @ 上陸用ケース×1個   A 蛹床砂材   B 外掛け式フィルター×1台

 C エアーポンプ×1台    D エアーストン×1個  E キスゴム×1個

 F エアーホース×1m   G スタイロホームチップ H 羽化ネット

 I 羽化ネット固定用クリップ   J スポンジバー(チップ作り用)


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C - 2


上陸装置(蛹床)の作り方


( 羽化兼用装置 )



基本的なホタル上陸&羽化兼用装置図

     

上陸&羽化兼用装置全体図 (図 1)   上陸補助の仕切り部 と 外部機器 (図 2)



( 上陸補助の仕切り部が見易いよう蛹床砂材は取り除いてます )


上陸&羽化兼用装置完成図 (図 3)




上陸補助用の仕切り部 と 外部機器の拡大図 (図 4)




「 蛹床砂材 」セットマニュアル



 @ 当社蛹床砂材は水槽部と蛹床砂材の間に仕切り材を必ず使用してお使い
    下さい。(上陸補助部図2)  

 A 仕切り材はスタイロホーム(建築用保温材)25mmか50mmの板厚のもの
    を必要高さ分両面テープなどで重ね合わせて作り上陸装置底面にしっか
    りと接着固定(両面テープ)して下さい。

 B 仕切り材の高さはヘイケボタルで8cm位(±2cm)ゲンジボタルで10cm
    位(±2cm)の高さが最良と思います。

 C 上陸装置(容器)側面壁と仕切り材との隙間はガーゼなどをしっかりと
    詰め込んで蛹床砂材が水槽部に入り込まないようにして下さい。

 D  @ 〜 C の準備が出来たら蛹床砂材を入れて下さい。

 ★ へイケボタルは蛹床の高さ(厚さ)が8cm位(±2cm)から徐々に高
    くなる様に蛹床砂材をセットして下さい。

 ★ ゲンジボタルは蛹床の高さ(厚さ)が10cm位(±2cm)から 徐々に高
    くなる様に蛹床砂材をセットして下さい。


     ご注意


    使用する上陸装置の蛹床面積が大きくなりすぎ必要蛹床高さ( ヘイケボ

     タル8cm以上 ・ ゲンジボタル10cm以上 )が取れない場合は蛹床
     砂材をセットする前にスタイロホームで2p角型位のチップを作り蛹
     床部の底に敷入れて蛹床砂材をかさ上げし必要蛹床高を確保して
     下さい。    

 ★ 蛹床砂材をセットする前に必要蛹床高さが取れるかどうか蛹床面積及び
    体積計算を必ず行なって下さい。

 E 蛹床砂材を入れたら手の平等でまんべんなく軽く押し固めて下さい。

 F 押し固めたらピンセットや割り箸などの舳先を用いて押し固めた蛹床砂材
    の表面部分だけを(15mm位の深さで)荒立たせてください。


以上で蛹床砂材のセットは終わりです。



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注水時の注意点


 G 上陸装置えの給水は準備水槽部側から入れて下さい。

 H 蛹床砂材側からは絶対に入れないで下さい。

 I 蛹床砂材は吸水性が良いので水槽部に入れた水を直ぐに吸い上げます.
    水槽部の水深が4p位に成る様に水の注水量を加減しながら少しずつ
    注水して下さい。

 J 注水終了後蛹床砂材の表面迄適度な湿り具合に成る様に水位を増減して
    調整して下さい。

 K その他必要 外部機器類 をセットして上陸装置の出来上がりです。

 L 上陸行動 を起している幼虫から準備水槽部に放して下さい。

 M 上陸装置に使用する容器の高さ(深さ)は20cm位の高さのある容器を
    使用して下さい.あまり低すぎると上陸した幼虫が容器壁を這い登り
    脱出する恐れがあります。

 N ホタルの飼育に関することは Q&A か 飼育方法 を参考にして下さい。


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成虫羽化期 の 注意点



    


ホタル羽化期の上陸装置全体のネット掛け図 (図 5)




    幼虫上陸後25日間前後で羽化が始まりますが羽化した親蛍に準備水槽
     部のをそのままにして置くと簡単に溺れる親蛍が多数出て来ます。

    親蛍が水に溺れないような工夫が上陸装置の水槽部分に必要に成ります.
    又羽化した蛍が逃げないようネット掛けも必要に成ります.以下にその
    方法を簡単に記します。

 @ 準備水槽部に移して2週間位しても上陸しない幼虫は準備水槽部から
    いったん取り上げ幼虫飼育容器に回収して下さい。

 A 回収した@幼虫は特殊な容器と方法で強制上陸(強制土繭作り)をさせます。  

 B 幼虫の居なくなった水槽部に1p〜2pの角型に切ったスポンジチップを
    敷詰めて親蛍が溺れるのを防ぎます.水位はあくまでも規定水位を保守
    してください。

 C 羽化した蛍が逃げなよう上陸装置上面の開放部にネット(図 3)を掛けて
    下さい。

     ( 園芸用品等の1mm〜2mm目位の風通しの良い材質のネット )


 D 羽化した親蛍は水を飲むためと交尾済みの♀蛍は産卵する為に水槽部の
    濡れたスポンジチップに集まります.親蛍を回収するにはこの時親蛍が止
    まっているスポンジチップごとピンセット等でつまんで小筆などでホタル
    のみ透明プラ容器に一時回収して下さい。

 E 雌雄の確認は透明プラ容器底面から覗くと簡単に雌雄の確認が出来ます。

    雌雄確認後必要に応じて産卵装置等に移してください。


    親蛍に触れる事無く簡単に回収する事が出来ます。



   ◆ 注 意  


   ★ 羽化装置として使用の時は外掛けフィルターは取り外すこと。

   ★ エアーの補給はスポンジチップの敷詰め後も羽化終了迄行って下さい。

   ★ 日中は蛹床部のみダンボールなどを掛けて薄暗くしてあげて下さい。



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