小樽インセクト工芸社 ホタルの飼育方法
E−U
ヘイケボタル
産卵〜孵化の記録写真
◆幼虫の珍しい形態@ ◆
◆ 口器部及び頭部 ・首部 を伸長した瞬間の1令幼虫 ◆
( 写真 44 〜 49 )
44
45 46 47
48 49
◆ 口器部及び頭部・首部は通常前胸背板の中に収納されておりカワニナを
襲ったり食べたりするとき以外は写真のような完全な形で外から見ることは
あまり出来ません。
◆ 幼虫が巻貝(カワニナ)を襲って餌にする事が出来るのは首から頭部が良く
発達し長く延びるからです。
◆ 観察記録中に口器部及び頭部・首部の全てを伸長した幼虫を撮影する事が
出来ましたその記録ビデオからキャプチャーした画像です。
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◆幼虫の珍しい形態A◆
◆前胸・中胸背板の異常◆
( 写真 50 〜 54 )
正常な卵内エンブリオ 50 背板異常の卵内エンブリオ 51
正常な1令幼虫 52 53 ( 孵化した背板異常の1令幼虫 ) 54
◆ 正常な1令幼虫の前胸背板は中央で分割された半円形の2枚の背板から
なっています。 (写真 50・52)
◆ 卵の観察中に前胸及び中胸背板に異常のある卵を見つけ観察をすること
が出来ました。(写真 51)
◆ 異常型の卵の孵化は通常の個体と変わることなくスムーズに孵化しました。
◆ 卵の時期に観察された通りに右側の前胸及び中胸背板に異常のある1令
幼虫が孵化しまた(写真 53).その他では胸節・腹節の全てが正常な1令
幼虫に比べて間延びしており生存期間中胸節・腹節の伸縮は確認出来ま
せんでした。(写真 54)
◆ 通常中央で分割されている前胸背板はほぼ左右対称であるが左側の前胸
背板に比べ右側の前胸背板が極端に小さくなっています.又左側の中胸
節が欠落しており右側の中胸背板のみ確認出来る状態です。(写真 53・54)
◆ この異常をもつ幼虫は1令幼虫中に死亡しました。
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◆カワニナを襲う1令幼虫◆
( 写真 55 〜 63 )
◆ ふ化したばかリの幼虫(1令)は自身の体に見合う大きさの産まれたばかりの
カワニナの稚貝(1mm)を選んで襲って食べます。
◆ 幼虫に襲われるときずいたカワニナの稚貝は瞬間的に貝の奥深くに身を
縮め身を守ろうとします。(写真 57)
◆ カワニナの稚貝は幼虫に対してポンピングを繰り返したり粘着質の粘液物
質を出したりして抵抗をします。(写真 59-60)
◆ 稚貝の抵抗は非常に強く襲って食べることをあきらめて別の稚貝を再び襲う
こともよくあります。
◆ 幼虫はカワニナに対して一瞬の攻撃でカワニナを動けなくさせます
(写真 61-62)。
◆ カワニナの足神経節を攻撃していると思われますが足神経節を破壊してい
るのか麻酔をかけているのかは良く分かりません。
55 56 57
58 59 60
61 62 63
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◆脱皮直後の幼虫◆
( 写真 64 〜 65 )
脱皮直後の4令幼虫 64 脱皮2日後の4令幼虫 65
◆ ヘイケボタルは孵化後(1令)〜終令幼虫(5令)までの間に4回の脱皮を
行います。
◆ 脱皮後は脱皮前に比べて一まわりも二まわりも大きな幼虫になります。
◆ 脱皮直後の体色は白色です.日がたつにしたがって少しずつ背板や体は
黒化してきます。
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